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  • Vol.18
  • DESIGN
  • 2015.2.8

どう選ぶ?「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」

いざ印刷!という時にきっと役立つ「印刷の基礎知識」について解説していきます。

DESIGNER

M.N.

はじめに

はじめに

ペーパーレス時代がやってくると予言されてから、はや十余年が経ちました。
現状は、その予言どおり大半がデジタルに置き換わっていますが、いまだ印刷物の存在感を無視することはできず、一定のニーズを誇っています。

そればかりか、PCやグラフィックソフトの普及と技術革新に支えられ「印刷」体験はより身近な存在になりつつあります。
手に取ることでしか伝えられない面白さに、興味を向けていただけたら幸いです。

1. オフセット印刷について

1. オフセット印刷について

印刷を進めるにあたって、予算や条件にフィットする印刷方法を選択する必要があります。
「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」の2択となる場合がほとんどなので、2つの特徴について、あまり難しくならないように特徴をまとめていきます。

現代の印刷方式のメインストリーム

オフセット印刷は、現代の印刷方式の主流とされ、平版印刷(へいはんいんさつ)のひとつです。
刷版についたインキをブランケットと呼ばれる転写ローラーに転写(off)、 それを改めて紙に印刷(set)する仕組みです。

後述するデジタルで進行するオンデマンド印刷とは異なり、実際にアルミでできた 薄い版を作成するため費用は割高となります。
ただし、紙と版が直接ふれ合わず摩耗が少ないことから、高精細かつ大量の印刷が可能となります。
特色印刷、箔押し、UV印刷など加工の幅も広く、選べる用紙の種類も豊富です。
また大量ロットになるほど1部あたりの単価を抑えられるメリットがあります。

これらの理由により、書店で見られる大量ロットで流通している商業印刷物や美術印刷など 印刷物のほとんどはオフセット印刷であるといえます。

2. オンデマンド印刷について

2. オンデマンド印刷について

文字通り「on-demand」(要求に応じて)対応

オンデマンド印刷は、言葉の示す通り必要なものを・必要な時に・必要な数だけ印刷します。
1枚からでも対応してもらえるため、シールやステッカー、展示会ポスターや店頭POPなどの グッズや個人でも気軽に利用できます。

デジタルデータをデジタル印刷機に直接送信して印刷する方式をとり、 製版・刷版の工程が省略できることから、コストダウンに直結します。
またインキの特性上、乾燥を待つ必要が無いため、短納期を実現できるシステムです。

私見ですが、インキ表面に独特の光沢が出やすいことや、正確な断裁が苦手 (印刷が左右どちらかに寄る)という特性が見られたため、 クライアントワークで積極的に利用することはありませんでした。

ただ、現状は印刷機の性能向上によりめざましく改善されてきているようです。
もしかしたら、近い将来オフセット印刷と対等、またはそれ以上の品質が期待できるかもしれません。
今後の動向に注目していきたいです。

まとめ

オンデマンド印刷

少ロット向き
・低コスト
・短納期に対応
・印刷品質はやや落ちる
・凸凹など特殊紙はうまく印刷できない

※事前に用紙メーカーや印刷会社から印刷見本を取り寄せ、仕上りを想定された上での ご利用をお勧めします。

いかがでしたか?
印刷には、予算、納期、印刷品質などさまざまな条件がつきものです。
それぞれのバランスを楽しく検討しながら、よりよい印刷物を作っていってくださいね。

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